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光へ進めと言う。 光が全て正しいと。 光の裏がどうなってるかも知りもしないくせに。 見向きもしないくせに。 どろどろでぐちゃぐちゃで、見せたくないんだ。 そんなところは誰も見てくれないんだ。 必死なんだ。恐いんだ。暗い暗い道がいつまでも続く気がするんだ。 ああ、だから光が恐ろしいほどに眩しく思えるのか。 君がどう思うか知らない。 それでも僕は君の闇を光へ変えたい。 なんでもいいんだ。安い愛の言葉でも、ちっぽけなプレゼントでも。 与えられるモノならなんでもいいんだ。 僕は君の心に刻まれたい。そんなことを思うほどに君に囚われている。 夏がやってくるね。花火でも行こうか。 君の闇も僕の闇も、きっと照らしてくれるはずだから。
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