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遼はためらいなく、萎えたほづみの中心に触れた。
「止めろよ、まだ……するのか?」
「当然でしょ? まだ、一回ですよ」
誘う手つきに、不覚にもほづみの雄が反応を示す。
「まあ、飾らないで言うなら。ほづみさんの精気が欲しいんです。僕、こう見えて夢魔ですから。栄養ドリンクよりもずっとずっと、効くんですよ。ほら、仕事のためとわりきって、もう一回しましょう?」
「枕営業なんてしないぞ、帰れ」
夢はお互いに都合が良すぎて、セックスの経験がなくとも不快感を与えず、困惑するほどの快楽だけを与えてくる。
拒みきれないのは、なんだかんだで気持ちが良いからだろう。童貞でも、不能ではないのだ。
「でも、ほづみさんのここ……気持ちよくなっていますよ?」
男らしい骨張った手に握り混まれたものの先端から、とろりと先走りが零れる。
「こっちだって、僕を誘うようにひくついてるでじゃあないですか? 先月まで、男を知らない体だったのに……淫らですね」
濡れた声で耳打ちされ、ゾクゾクと背筋が痺れる。
「せ、先月もなにも……俺は、誰ともした覚えはないっ」
「夢は、ノーカウントですか?」
「当然だ! こんな、おかしな夢……お、お前のせいで、俺も……おかしく……」
吐き出す息が、熱で籠もる。
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