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 遼の手を汚して得る快感に、瞼の奥がちかちかと明滅した。  夢でなければ、憤死していただろう。男のモノで絶頂させられたなんて、認めたくもない。 「寂しいなぁ。こんなに尽くしているのに、僕とのセックスは、ほづみさんにしては自慰程度だったなんて」  泣くまねをしつつ、遼はほづみの内ももを鷲づかみ、さらに大きくこじ開けた。 「慰めてもらわないと、仕事に戻れそうにありません」 「や、やめ……」  嫌々と首を振るが、夢での支配権は遼にある。どういうわけか、ほづみは逃げることも夢から目覚めることも、自分の意識では出来ない。 「それでは、いただきます」 ◆◇◆◇  夢での邂逅が必ずしも最高と思えないのは、翌日の朝のせいだった。  男に抱かれる行為に、慣れもなにもあったものではないが、快感は日々のストレスを緩和してくれているのは否定しきれない。  ほづみは寝起きの厚ぼったい瞼をこすり、自室の天井を見上げてほっと息をついた。  淫らな夢は終わり、清々しい朝が来た。  薄いカーテンから差し込んでくる柔らかな朝日の眩しさは、とても神聖なものに思えてくる。  が、すぐにほづみは顔をしかめた。  不快感の残る下肢に、ぐったりと四肢をベッドの上に投げ出す。     
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