家族じゃない家族葬

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リクエストのオムライスと、デザートのプリンをペロリと平らげてお腹が満たされた凛は、俺のシャツを掴んだまま寝入ってしまった。 その手をそっと離し、布団に寝かせてやる。 改めて、突然親戚関係になった『義理の妹の兄』である五十嵐さんと向き合う。 「五十嵐さん、俺、ホントにどうしていいかわからないんですよ。 まず、早急に決めなきゃいけないのは、凛のことです。 俺には一緒に暮らす家族はいません。 一度結婚しましたがダメでした。自分を偽ることができなかったんです。 正直に言うと、この先結婚とか考えていないんです。 初対面のあなたに言うのを迷ったんですが… 俺…ゲイなんです。」 言った、言っちまったよ、俺。
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