Happy Wedding

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女性と違って、俺達は着替えの手伝いも化粧も必要ない。 お互いにネクタイの結び目を直し、ワックスで髪をちょっとオシャレに撫で付けた。 自分で自分のことを済ませると、もうスタンバイオッケーだ。 智…なんて綺麗なんだ…見惚れて思わず、ほおっとため息が出る。 「何?どこか変?」 「ううん、その逆。綺麗すぎて…見惚れてた。」 「…何言ってんの。翔のほうが…素敵過ぎて…直視できない…」 周りに誰もいなければ、抱き寄せてキスできるのに…我慢して手を繋ぐだけにする。 凛はさすがに女の子。 あれやこれやと、えんまりさんにオーダーしてはキラキラなお姫様に変身していく。 「凛ちゃん、これでいかが?」 「えんまりさん!かんぺきです!」 うふふっと二人で笑いながら鏡を見てご満悦な凛は、どうやら仕上がったらしい。 「おーっ、凛!なんだかお前が主役みたいだな。」 「かわいいぞ!俺達、霞んでしまいそうだなぁ。」 「しょうもさとしも、おうじさまみたいよ! めっちゃかっこいい!すてき!!」 三人の誉め殺しが終わり、後は時間を待つだけとなった。 智は俺をじっと見つめると、不安気に揺れる瞳で呟いた。 「翔、ありがとう。本当に俺でいいのか?」 「何言ってんの?お前だけ、お前しかダメなんだ。 お前がいいんだ。」 熱く見つめ合う俺達… と、そこへ 「ねぇねぇ、しゃしんやさんが、あっちのへやにきてくださいっていってるよ!!」 凛のはしゃぐ声が割って入った。
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