Happy Wedding

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思い掛けない心遣いに涙が出そうになる。 智を見ると、涙が今にも溢れそうな顔で、俺を見つめている。 もう、我慢ができない。 繋いだ手を引っ張り抱き寄せた。 抗うことなく俺の胸に飛び込んだ智と、飛びついてきた凛を抱きしめた。 一際大きくなった歓声と指笛とが俺達を包み、しばらくその場から動けなかった。 やっと控室に戻り着替えを済ませると、ノックの音がして、隼人さんと遙さんが入ってきた。 「おめでとうございました!本当にステキなお式でしたね。 凛ちゃん、お役目お疲れ様!」 「本当にありがとうございました…なんてお礼を言えばいいのか…もう、感激してしまって…」 「本当に、本当にありがとうございました! 今日のことは、一生の宝物です!」 「りん、がんばりましたっ!ありがとうございました!」 「ふふっ、よく頑張ったね。 それで、翔君と智君にお願いがあるんだけど。」 「「はい、なんでしょうか?」」 「実はね、明日と明後日、凛ちゃんをお借りしたいんだ。二日間ともリングガールがいなくて困ってるんだよ。 今から新婚旅行でしょ?うちで責任持ってお預かりするから、ゆっくりお二人で過ごしてきてほしいんだ。」 「えっ?でも…俺達は三人で…」 凛を見ると、してやったり といつドヤ顔をしている。
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