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「お、おい、あやめ。」俺はしっかりとあやめを受け止めた。体が熱い。熱があるようだ。
「き、救急車!!」
「マネージャー大丈夫か?」
歓喜の輪にあったチームメートも心配してくれる。
「とりあえず、病院に運ぶよ。表彰式頼むな。」
俺はチームメートに別れを告げ、あやめを抱き抱えて、ベンチ裏に下がった。
救急車は監督が呼んでくれたようで、入口で待っていたらすぐに来た。
「裕。」「兄ちゃん。」
スタンドで観戦していた、茜と唯も駆けつけてきて、一緒に病院にむかう。
「私が行くね。」唯が付き添いとして治療室に入っていった。俺は茜と待合室で待つことに。
「あんたよかったの?表彰式でなくて。」
「あやめと表彰式。天秤にかける必要もないだろ。」
「はぁ、いいな。あやめは愛されていて。」
「お前も太一に愛されているだろう?」
「はははっ、そうだよね。」表情はよくない。
「上手くいってないのか?」
「学校も違うし、お互い練習やレッスンで忙しいからなかなか会えないんだよね。裕やあやめが羨ましいよ。」
なんて会話をしていたら唯が出てきた。
ん?凄く深刻そうな?まさか。
「お姉ちゃん眠ったよ。」
「まさか、ヤバいのか?」
「ううん。ただの疲労だって。」
ほっと二人で胸を撫でる。が、唯の次の言葉に、二人して呆然となるのだった。
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