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ノルマの脚はキャリーバッグとドアにミチミチに挟まれている。
列車が速度を増した。船のように揺れ、乗客たちが右へ左へと動き、ノルマの脚を押し潰す。
列車が徐々に速度を緩め、次の駅に到着した。開くのは向こうのドアだ。
列車が走り出した。数駅のあいだ、開くのは反対のドアで、ノルマは脚に痛みとともに痺れを感じ始めた。
列車が速度を落とし、ようやく次の駅でこちら側のドアが開き、ノルマはキャリーバッグの取っ手を握ってホームに降りた。あとから降りた乗客は三人だった。
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