プロローグ

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プロローグ

休日の大型ショッピングモールは大盛況だ。 お買い物を楽しむ人の群れで混雑している。 その中には時は目立つ男がいた。 ぐるぐるメガネ、頭にバンダナ、バンダナから無造作にはみ出る長い黒髪、あいラブ引っ越しと書かれたTシャツ。 その男は額にネチャネチャとした汗をかきながら顔面蒼白でキョロキョロと周囲を見渡し歩いていた。 ドンッ! 「キャッ!!」 「うげっ!!」 女性は男にぶつかり倒れ込んだ。 男はそれを見るなり手をさしだす。 「す、すすすすまんでござる!!」 「え…ごごござ?」 男の姿、さらにござるという語尾にびっくりして一瞬間が空く… 「あああ、あの、申し訳ないでござるが、トトトトイレの場所は知ってござらんか!!教えて欲しいでござる」 「トイレはそこの角を左に曲がってエスカレーターで上に行ったら目の前ですよ。」 「感謝でござるー!」 男はお礼を言うと嵐のように去って行った。
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