イン ザ ベッドルーム

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　吃驚(びっくり)されたような、なにやら焦燥めいたような、常より鋭き眼光がさらに炯々(けいけい)と輝き、そのお身体全体から烈しい焔(ほむら)が立ち昇るかのようでございました。

　野獣のごとく低く唸り、若鮎さまがお隠れになる敷布にご自分も潜り込んでしまわれます。

　途端に若鮎さまの短い悲鳴が聞こえたかと思うと、そののちはただひたすらに甘く、くぐもったお二人のお声が聞こえるのみでございます。

　白き敷布は獅子舞のごとく左右に揺れ、盛りあがり、その内にて何ごとが起こっているのかを想像するだけで、わたくしの心の臓は再びカッカと熱を帯び、結局朝方までまんじりともせずに過ごしたのでございました。