深夜のラジオ局 1.

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 そう思いながら、歌穂はスタジオのフロアに辿り着き、廊下を歩いた。スタジオは昼夜を問わず明かりがつけられ、扉の近くまで来ると番組の音声が漏れ聞こえる。 「おや」と歌穂は思わず足を止めた。この時間は音楽を中心とした、パーソナリティのおしゃべりなどはあまり入らないミックスプログラムのはずなのに???  歌穂が耳にしたのは、ハイテンションな男性の声だった。聞き覚えはないが、清潔感のある声だ、と歌穂は思った。
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