伴侶

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 ーーーー  父親の葬儀を終え、私は母の遺影の横に並んだ父の遺影を眺めていました。  隣では妹が写真を広げています。父の遺影用の写真を探す際に出てきた、たくさんの家族写真を眺めているのです。 「お父さんたら、ゲンキンよね。この写真見てよ。お母さんが一緒の時とそうでない時と、『こんなに表情変わる!?』って位、笑顔だよ?」 「お母さんが死んじゃってから、全然笑わなくなっちゃったものね。……なのに、最後にはあんなに穏やかに微笑んで……」  父親の安らかな死顔に、私も妹も、きっとお母さんが迎えに来たのだと思いました。  いつも笑顔を絶やさない、優しい母でした。  私たち娘から見ても、2人は仲睦まじい夫婦でした。 「お母さんの誕生日に死ぬなんて、絶対お父さん分かってたよね。きっと、今ごろお母さんにべったりだよ?」 「そうだろうね。また、夫婦水入らずで楽しんでるのかもね」  お日様のような笑顔の母とそれを包み込むような優しい笑顔の父の写真を見つけ、その笑顔を胸に抱きしめて、私は2人の永遠を祈りました。   ー了ー
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