僕の妻は

3/3
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
目的地までは砂漠を通るので、出発の準備を終えると移動のためのラクダを調達した。 妻は目を伏せて、気をつけてとだけ言った。 僕は妻と息子の額にキスをして、ラクダにまたがった。 十日ほど経って、目的地に着いた。 ここには二ヶ月ほど滞在して、また次の目的地へ向かう。 僕の家の戸を叩くと、金色の輝く長い髪、袖から裾から伸びる透き通るような白く整った手足、こぼれ落ちそうな瞳の美しい女性が飛び出してきた。 名前はなんだったっけ。 少し考えて、ただいまケイトと言うと彼女は僕の胸に飛び込んできた。 僕の妻は、この街一番の美女だ。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!