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2 #2
「お兄ちゃん、スマホなってる」
「へいへい」
朝食が終わり居間でくつろいでいると、スマホがなった。
着信音に気付いた妹が早く出ろといわんばかりに催促をする。
そんなにテレビに集中したいのか。
僕は、スマホを持って誰もいない縁側へ行った。
そして通話ボタンを押し、
耳に当て「はい」と言う。
目に映る広い庭は、昨日の夜の庭とは雰囲気が全く違う。
やわらかな新緑と土に落ちる影の濃さを見ながら、電話の向こう側から聞こえる声に集中しようとした時、
弾けるような高い声が飛んできた。
「圭一君!」
「えっと……誰?」
それは、女の子の声だった。
「私、桜!」
「あぁ、桜さんか。どうしたの?」
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