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桜さんとは、東京にいる僕の親友、裕也の恋人だ。
裕也と一緒に何度か遊んだことがある。
元気で可愛らしい女の子。
確か、年は一つ上。
「おい。桜、勝手にかけんじゃねぇよ。あー、悪い悪い。圭一、今大丈夫か?」
次に聞こえたのは低い声だった。裕也が桜さんから電話を奪って出たようだ。
「大丈夫だよ。どうした?」
と僕は、聞いた。
「圭一、今、京都だっけ?」
「そうだけど?」
「それっていつ帰ってくんの?」
「さぁ? まだ決まってないかな」
「そっか。わかった」
「ん? なんで?」
そう僕が問うと
「いやー。桜の友達が、お前に会いたいんだってさ」
邪魔くさそうに答える。
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