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本当に邪魔くさいのだろう。
裕也はそうゆう性格だ。
きっと桜さんの頼みだから電話しているのに違いない。
裕也らしいなと思った。
「なんで?」
僕はもう一度聞いた。
だって、僕にはその友達が誰だかわからない。
だから、会いたい理由もわからなかったからだ。
「春にさ。ウチの学校で学際があっただろ?」
「うん」
「その時、その子、桜と一緒に来てたんだって」
桜さんが僕たちのクラスに遊びに来たのは覚えているけど、その友達は……、記憶にない。
桜さんの隣に誰か女の子がいたと言われるとそんな気もするが、申し訳ないが……わからない。
「そこで圭一を見て、一目ぼれしたんだって」
――『一目ぼれ』
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