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「はい」 小さな声が聞こえて、そちらを見る。 沙紀が、テーブルの上に置いたはずの僕の分のペットボトルを持ってきて、僕に向かって手を伸ばしていた。 「圭一君。飲んだほうがいいよ。山道、結構きつかったでしょ?」 喉の渇きすら忘れるくらい、彼女の絵に集中していた。 「ありがとう」 僕はそれを受け取って、蓋を開けて、喉を潤す。 思っていた以上に喉が渇いていたらしく、ゴクゴクと音を立てて飲むと、彼女が笑いながら言った。 「一度に半分も飲む人、初めて見た」
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