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第三章 #2
僕は相槌を打ちながら、婆ちゃんの話に耳を傾ける。
「ブルームーンは、ひとつきに二度現れる満月のことをいうって、話はしただろ?」
「うん」
「月は少しずつ満ちていき、満月になって、欠けていくだろう。だから、ブルームーンの力を宿す満月っていうのは、大潮の満月の4日間のことなんだ」
「4日間……?」
「そうだよ。5日目の月は欠けだして、満月には見えない。それはもうブルームーンじゃないんだ」
5日後には、ブルームーンがただの月に戻ってしまうんだ。
「数年に一度しか現れないブルームーンだから、しっかり見ないといけないねぇ」
婆ちゃんは独り言のように呟いた。
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