第三章 #2

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「いい子と、友達になったんだね」 ふと、婆ちゃんが言った。 「……うん。俺もそう思う」 呟くように答えた。 「明日も遊びに行くのかい?」 「そのつもりだよ」 「そうか。じゃあ、今度ウチにも連れておいで」 「ホントに? いいの!?」 きっと、茜と母さんに冷やかされたくないから連れてくるなんて無理だと思う。 けれど、婆ちゃんの言葉が僕はやけに嬉しかったのだ。 家にいるのが婆ちゃんだけなら連れてきたかったな。 婆ちゃんに沙紀を紹介したかった。 そう思わせるくらい、嬉しかった。 「もちろん。圭一の大切な人なんだろう?」 「……うん」
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