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彼女の声が震えだし、瞳にうすく膜が貼る。
彼女は、なだらかな肩を震わせながらも、真実を教えてくれた。
「それなのに……新しくできた学校の友達に、もう遊べないって、言われたの。施設の子とは、遊んじゃいけないって、その子のお母さんが言ったんだって」
そんな……。
「私、それを聞いて、もういいやって思ったの。いっぱい頑張ってきたけど、もう頑張りたくないって思った。すごく疲れちゃって、森の中を一人でふらふら歩いてたら、この泉を見つけて」
「……」
「泉に映る青い満月を見て、思ったんだ……」
「……」
「この泉に映る満月の中に飛び込んだら、夜空に浮かぶ満月にワープできるんじゃないかって。
そうすれば、月にいるお母さんに会えるんじゃないかって、そう思って
……泉に落ちた」
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