最終章 #2

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「圭君?」 桜さんの声で我に返る。 桜さんの隣に立つ裕也が、ものすごい形相で僕のことを睨んでいる。 絶対に桜さんを傷つけるようなこと言うなよ、お前には前科があるんだから、という無言の圧力がオーラとなり、全身から出ていた。 僕はそれを受け取って、 「何?」 穏やかに言った。 「お昼ご飯、食べた?」 「まだ、だけど……」 「じゃあ、みんなで食べない?」 裕也の目から放たれる光線があまりにも強くて、僕は頷くしかなかった。 僕たちは住宅地の路地を歩いて、小さなカフェを見つけた。 女の子が好きそうな、お洒落で可愛いカフェだった。 「ここにしない?」 「いいよ」 桜さんの声に裕也が答えて、僕たちは店内へと入る。 オススメのランチを4つ頼んだ。 無駄にでかい皿に少しずつ盛られた可愛らしい飯を見て、僕はどんぶり飯が食べたいと思った。 やっぱり昼飯は牛丼だろう?  そう思ったが、裕也がまた睨むように僕を見ているので、口をつぐんだ。
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