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それは、見慣れた光景のはずなのに、僕は違和感を覚えた。
この光景は、京都の鴨川沿いにあったスタバでは見られなかったからだ。
皆、スマホを持っていなかった。
それは、川床の景色と風を感じられる特別なカフェだったから?
皆、その時間を大切にしていただけなのかな?
そういえば……
新京極のアーケードを歩いていた時も、すれ違う人たちの手にある携帯電話は、ガラケーばかりだったような……。
京都の町中で見た風景を思い出しながら、僕は隣に座る裕也にこっそりと聞いた。
「なぁ、いつもこんな感じだよな?」
「なにが?」
「スマホ」
そう言って、周りを指さす。
「当たり前だろ、何言ってんだ」
そうだよな、
この日常が僕たちの当たり前の光景なのだ。
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