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色をたよりに歩いて行くと視界が開けて、僕は泉を見つけた。 やっと、見つけた……。 僕は、垣根を越えて、泉の淵まで歩いていく。 彼女と過ごした泉の周りも木々が生い茂り、若い草たちが伸び放題になっている。 彼女がしゃがんで星をすくっていた木製の板も6年分腐食していた。 僕は、泉の淵の一角、いつも彼女がいた場所に来たけれど、 何も起こらなかった。
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