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もうちょっと、もうちょっと。
そうしてもう一度夢の中へと入りかけた時、ツンツンと頬を突付かれて、美柚はうっすらと目を開けた。
「────っ?!」
目の前には透明がかった青い瞳を少し細めながら微笑している、レンの顔が待ち構えていた。
寝起きの覚悟もできていない時に、この美しい顔は心臓に悪い。
あまりのことに驚いて静止していたが、取り敢えず起き上がろうと身体をもぞもぞさせる。だが、なぜか身体が重くて起き上がることができなかった。
「……えっ?」
なぜ?
美柚は首を動かすが理由はわからず、手を動かそうとして何かにがっちりとホールドされていることに気付く。
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