1114人が本棚に入れています
本棚に追加
「あんた、ろくでもないな」
レンがうんざりしたように黙ったので、意地の悪い笑みを浮かべた相手に、胸糞悪くやってられないとジンは口を挟んだ。
本当、自分たちの周りにいる大人はろくな者はいないなと、眉一つ動かさず痛烈に皮肉る。
そんな自分たちの様子に、久木はふふふふっと気味悪く笑い出す。続く言葉はばかにしているとしか思えない。
「教えているつもりだけどねぇ。人生の厳しく楽しい過ごし方を」
「それはどうだか」
「ジン。久木先生は可愛い生徒を思わせぶりな態度で苛めるのが趣味のようだよ。そんな趣味にいつまでも付き合っている暇はないから帰ろうか」
「ああ」
最初のコメントを投稿しよう！