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残された久木は一瞬呆気にとられ、続いてくくっと笑う。
「やっぱ青春はいいわよねぇ」
後少しだった仕事の資料を片付け、窓の外へと視線をやる。
外は日差しは差してはいるが、風がときおり強く吹きつけ、とても寒そうだ。
その窓から、紅夜薗兄弟と美柚が並んで歩くのが目に見える。
大、小、大。 男、女、男。
視界的にもそのバランスは絶妙で、とてもしっくりとくる光景だ。
でも……。
「いつまでもつかしらねぇ」
久木はふふふっと不敵な笑みをこぼした。
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