5-3 運命共同体

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 そのことを父が知っているのなら、父の交友関係にさらなる謎が追加される。知らないなら知らないで、やはりそこに至るまでの繋がりは謎だらけだ。  先日の話ではヴァンパイア側も問題を抱えており、彼ら一族もなかなか大変そうな立ち位置だった。そんな中に、異分子である人間がいる事実。それが自分であること。  それを客観的に考えてみようと思っても、やはり世界が違いすぎて、自分の存在は互いにあまり良いものではないのだろうと、なんとなくしかわからない。  そんな様々な事情を考慮することなく、お世話になりなさいとそれだけで済むものではないだろう。    もし親同士で話がまとまっているのだとしても、その息子たち、そして自分にも配慮が必要だと思う。  その辺の事柄が全く見えないおかげで、美柚は微妙にすっきりしないまま改めてお世話になることになった。
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