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「……でも……」
「何が心配？」
改めて訊かれ、美柚は自分の足下に視線を移して考え込む。漠然としているが、あえて言葉にするなら……。
「……いつまでこの状態が続くのかなって」
「だから、今考えても一緒だ」
間髪いれず呆れた声で、ジンが美柚を見下ろす。
さすがにちょっとむっとしてジンを見上げたが、その群青色の眼差しが深みを増し真剣に見えたので美柚は目を見張った。
二人の瞳がとても綺麗だ。
どれだけ視線を合わせても怖くない。
ヴァンパイアだと知り恐ろしい体験をした今の方が、その宝石みたいな違う青の瞳を見ていたいなと思うとはおかしなことだ。
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