5-3 運命共同体

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 (ほう)けたように自分たちを見る美柚の様子に、レンはくすりと笑みを浮かべると、平然ととんでもないことを告げた。 「そうだよね。この前話したように僕たち側にも問題あるし。それに君の存在は向こうに知れてしまったわけで。今は下手に動かず僕たちの傍にいるのが一番だよ。 いわば、運命共同体といったところかな」 「────……運命共同体……?」  レンに爽やかに言われた言葉を、美柚は呆然と反芻(はんすう)し続いて不安に駆られた。  …………彼らとひとくくりにされるのも、何だか、ちょっと、困る。 「不満? だけど、吉永さんの父親も君がここに残ることを望んでいるみたいだし。僕たちとしても興味があるから、何かと面白いことになりそうだよ」  ───……面白い? そんなのでいいの? それに面白いのは父の行動? 環境? 私? 主語がないのでわからない。
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