幼なじみは鮮度が大事

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「結局、朝になってしまったか……」 私は、ベッドの横で寝ているサトシを見て舌打ちをした。 結局、昨日はこいつの尻尾をつかむことができなかった。 隣で気持ちよさそうに寝ているサトシの股間は膨らんでいるが、今摘発するのは上策ではない。 なんでも、男には〝朝勃ち〟という生理現象があるらしく、朝の股間の硬化だけでは証拠不十分と判断されてしまう可能性があるのだ。 なんとかして、はっきりとロリコンであるという証拠をつかまなくてはならない。 私は決意を新たにした。 ――ピンポーン♪ 不意に、軽快なチャイムの音が鳴る。 まだ朝の七時前だというのに、来客だろうか。 こんな時間だから宅配便と言うわけではないだろうし、友人かご近所さんだろう。 ちょうどいい、こいつが寝てるうちに、関係者からの聞き取りをしてしまおう。 もしもこいつが周囲にボロを出していれば、有力な証言が得られるかもしれない。 もちろん、証言だけでは証拠にならないが、こちらに有利なカードにはなり得る。 私はにやりと口角を吊り上げながら、ドアを開く。 そこにいたのは、大きな胸を持つセミロングヘアの少女だった。 「サトシ、グッモーニン! ニアちゃんのモーニングおっぱいだよ! 今日のサトシの運勢はハッピー! Hカップだけに、ハッピーデイ! あはははっ!」 …………。 どうしよう、やばいの来た。
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