その後の日常-ポッキーの日-

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 一が四つ並ぶから、企業が勝手にポッキーの日だと決めた。わざわざ俺とポッキーを食べよう、と思う理由が謎だ。 「今日、学校でポッキーゲームってのやったんですけど」 「何危ないことやってんの」 「え、危ないですか?」 「合コンとかでやるやつだろそれ」 「加賀さん合コンでやったことあるんですか?」  倉知の目の色が変わる。 「女の人と、やったんですか?」 「お前……、それは俺の科白だ。女とやったの?」  二人同時に相手に詰め寄った。笑い出すのも同時だった。 「すいません、あの、俺丸井とやったんです。男対女で」 「へえ、で、どうなった?」 「女子の勝ちです。俺も丸井もすぐ無理ってなって。女子ってすごいですよね、ギリギリまで余裕で我慢できるんですよね」  倉知がポッキーの箱を開封しながら言った。 「で、俺とやりたいって思ったの?」  別に今日じゃなくてもいいのに律儀な奴だ。 「先に離したほうが負けです」  ポッキーを一本咥えて、先を俺に向けた。確信犯的な罠だ。どっちも離すわけがない。 「じゃあいただきます」  ためらわずに口をつける。倉知の顔が、楽しそうに笑っている。お互いに食べ進めると、あっという間に距離が短くなり、そのまま唇が重なった。     
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