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「緊張しちゃった?」
すっかり無口になってしまった彼に、子供に話しかけるみたいに囁くと、途端に唇を尖らせた。
「してねぇし」
そうやってちょっとムキになる様子も可愛くて興奮しちゃう。
リビングを通過して、手をつないで仕切りの向こうにあるベッドに向かう。ベッドはかなり広い。キングサイズってやつかな。天蓋までついててムード抜群。
ベッドの上に乗ると、そのまま彼の腕を引いて抱き寄せた。柔らかいベッドの上でお互い素っ裸で、心臓が跳ね上がってるのを直に感じる。こんなに緊張したことないや。
「お前あったかいな。体温高い?」
同じようなことを誰かに言われたことがあるような。
「別に気にしたことなかったけど」
彼だって相当あったかい。風呂あがりだってことを差し置いても、もともとの体温の高さもあるだろう。
「優しくするから」
改めて決意を声に出すと、彼が息をのむ。
「ホントに、すんの?」
かろうじて俺の顔を見てくれたけど、顔は真っ赤だし目は潤んでいるし、誘ってるとしか思えない艶っぽい顔してるし。
「俺はしたい。お前にちゃんと触りたいから」
嫌ならしないよって言いたかったけど、彼に全てを委ねるみたいな言い方したらズルイよね。どうなるかわからないって思ってたけど、ここまできたらきちんと最後まで彼の全てを知りたい。自分の気持ちを伝えると、長い睫毛を伏せて軽く頷いた。
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