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「なんだよ、初めてなのかよ」
「犬女なんて普通、
どっかの中坊か、
酔っ払い親父か、
変態に悪戯されてるもんだろ」
犬女ちゃんの股間から
流れる血を見て、
屑男は独り言を呟く。
「おばあちゃん、
結構大事にしてたんだな」
昔、犬女ちゃんがおばあちゃんと
外を散歩をしていた時、
はしゃいで走っていたら、
おばあちゃんとはぐれて
しまったことがあった。
神社階段脇の林で
中学生達につかまり、
手足を押さえつけられ、
パンツを脱がされて、
大事なところを
触られそうになった時、
おばあちゃんが
助けに来てくれた。
「こらっ!あんた達、
犬女ちゃんに変なこと
すんじゃないよ!」
普段は優しいおばあちゃんが、
大声で怒って、
息を切らせて階段を上る。
中学生達は慌てて
逃げ出して行った。
しかし、おばあちゃんは
走って来たせいで
足を痛めてしまった。
自分のせいで
大好きなおばあちゃんに
ゲガをさせてしまったため、
犬女ちゃんが悲しげに
シュンとしていると、
おばあちゃんは犬女ちゃんを
抱きしめて言った。
「犬女ちゃんが、変なこと
されないでよかったよ。」
「本当に無事でよかったよ。」
おばあちゃんは、
犬女ちゃんの頭を優しく
何度も撫でた。
あの時、おばあちゃんが
言っていた変なことって、
きっとこれのことだ、
と犬女ちゃんは本能的に感じた。
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