犬女ちゃんとお引越し

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犬女ちゃんとお引越し

犬女は やはり死んだおばあちゃんが 飼っていたものだった。 屑男が家から出て行って、 いなくなってしまって、 広い家に一人ぼっちに なってしまったおばあちゃん。 毎日毎日が寂しくて 仕方がなかった。 見かねた近所のおばさんが、 知り合いの家で 犬女の赤ちゃんが生まれたから、 もらってあげてくれないか と言ってきた。 「この子は?」 「おばあちゃん、 この子は犬女なんですよ」 「まぁ、 『犬女ちゃん』ってお名前なのね」 おばあちゃんは 犬女という種族名を 名前だと勘違いした。 それ以来おばあちゃんは、 犬女の赤ちゃんを 『犬女ちゃん』 と呼ぶようになった。
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