犬女ちゃんとお引越し

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親族達は犬女ちゃんを どうするかでもめていた。 おっさん達は、 若い犬女に興味津々であった。 知能は犬と言っても、 一部以外は人間の若い娘と 同じなのだから、下心もあるだろう。 おばさん達は、 自分の家に引き取ることに 猛反対していた。 「家で犬女を飼っているなんて ご近所に知られたら、 どんなに恥ずかしいことか」 「白い目で見られてしまいますわ」 この社会の感覚でいけば 当然そうなるだろう。 「やはり保健所行きですかね」 保健所に行けば 殺処分されてしまうのは 目に見えていた。 人間の若い娘の姿をした 犬女ちゃんが 殺処分にされてしまうのは、 さすがに一同も 心苦しさを感じ、躊躇っていた。 「おばあちゃんも 随分と厄介なものを 残していってくれたもんね」 おばあちゃんが悪く言われて、 屑男は内心少しむっとした。
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