第一話:運命の出会い

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 結果。  明日の夕方なら何とかなると言われ、今夜一晩だけは我慢することになったわけなのだが―― 「あぢぃーっ」  タオルを巻いたアイスノンを首の下に置き、窓全開にする。しかし、窓から入ってくる風すら熱を孕む夜の夏日は、不快指数120%といったところ。  掛け布団代わりに使っているタオルケットですら鬱陶しい。  夏休み中とはいえ明日の予定は、午前中はバイト、午後から夕方までは図書館で大学のレポートをする予定だ。  少しでも寝なくてはと思い、部屋の明かりを消し、瞼を閉じるが、早く寝なければと思えば思うほど眠気はさめてしまう。  あまりの寝苦しさに、ベッドの上で悶えていると、微かに呻き声のようなものが聞こえたような気がした。
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