上手くいかないゴールデンウィーク

3/22
前へ
/31ページ
次へ
東京駅8時 部長が全員の顔を見渡した。 「全員集まりましたね」 みんな眠そう、そういう私も眠い。 あの後、寝ようとお布団入ったんだけど、何故か二時間置きに起きちゃって、朝はまだか~って何回起きたことか…… 「ゆか!」 ゆうくんはこういう時、元気なんだよね。 朝ご飯、お弁当何にする?だって。ごめんゆうくん、私は朝そこまで入んないよ。私はミックスサンドイッチかな。 「祐司くんお弁当なに買うの?」 るなちゃんも買うの?わたしもやっぱり無理して買おうかな。 てか、るなちゃん、プリーツがひらっとして可愛いミニスカートでクール目な姫系な雰囲気でとても可愛い…… 私は膝上位のフレアスカートでオシャレにと思ったけど、がんばってミニスカートもよかったかな…… そんな事を考えていたら、二人は足並みを揃えて歩き出した。 「ゆうくん!私も……」 「いいよゆか、買ってきてあげるから、ミックスサンドでしょ?」 止める間も無いまま二人で行ってしまった。 もしかして、私出遅れてない?ヤバい気がしてきた…… そんな時、涼子先輩がやってきた。 「ちょっと大丈夫なの?ゆか?」 「先行き不安ですよ!涼子先輩!」 そんな私を見て涼子先輩は少し楽しそうに笑った。 「良いと思うよ!楽しくなって来たじゃない。正直私さあ……」 言いかけ、涼子先輩は煙草を探した。 「少し付き合って」 一本だけと、涼子先輩は喫煙室に入って行った。 何を言いかけたのか…… 「ごめんね待たせて、さっきの続き言うか、実はだいぶ前から迷ってたんだ……祐司くんを騙すの実はあんまり乗り気じゃなかったんだ私。なんかずるいなって」 涼子先輩は長く綺麗な髪を耳にかけ私に微笑んだ。 「でもライバルが現れた。やっぱり恋愛ってこうじゃないとって思うんだよね。ただレールの上を走る恋愛なんてつまんないと思うよ!応援するから頑張んな!」 心から感謝した。私もがんばらないとと思った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加