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射的ってさあ、目を見開いて打ってるのに玉が何処に飛んでるか見えないってどう言うこと?
「あ~た~ら~ない~」
「僕もだよ……」
しかし、隣の小学校低学年位の女の子はと言うと……
「パパまた当たったよ~。楽勝だね。」
バンバン当ててる。拍手が巻き起こってる位。
それを見たゆうくんは楽しそう、「ゆか、僕達の完敗だね」って笑ってる。
こういう感じって幸せ。本当に楽しいよ。
さて次々、時間が迫ってる。
「ゆうくん!次さ、あれやろうよ!」
私が指差した先に彼は少し驚いた。
「な、何で宝くじ屋があるの?」
そう!宝くじ屋があるの。
去年3000円当たった思い出のあるの所だった。もう一度当たったら良いな、なんて考えていた。
ゆうくんもけっこう好きで、確か去年は……「ここまで来て宝くじ!?でもやろう!」とか言ってヤル気満々だったっけ。今回は、どうだろう?
「ゆうくん!やろ?」
「ここまで来て宝くじ……でも!やろう!」
去年とおんなじだった。なんか胸の当たりがくすぐったかった。そして、ギュッて苦しくなった。
二度廻ってきた、かけがえのない時間に嬉しさと寂しさを感じたんだと思う。本当に本当に楽しい。
「ゆか?大丈夫か?」
おっと、また心配させてしまったよう。なるべく考えないようにしよ。
「いや~当たったら何に使おうかなって」
「早すぎ!どうする?二人で10枚連番買うか、一人それぞれ連番買うか?」
去年はというと一人それぞれ買っていた。でも今回は二人で買いたい。
「二人で一つでいいんじゃない?」
「よし!それで行こう!」
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