42人が本棚に入れています
本棚に追加
私一行は午前中はパールロードを南下して鳥羽展望台へとやって来た。
ここは山の上にあるためかなり良い景色が楽しめる。
今日は天気がいいからあれも見えるはず……見えた!富士山!
海は水平線、地球って本当に丸いんだなあって思う。
ゆうくんも私の隣に来て海を眺めた。
「地球って本当に丸いんだなあ。」
私の思ったこと言ったよ。ちょっとウケた。
「そうだ、ゆか、伊勢で当てた五千円で何か買おうよ。なにか一つは旅の思い出に残るようなのが欲しいなって思うんだけど。」
「良いね。私もそう思う。最後のナガシマスパーランドに着いてからでも良いんじゃないかな?」
「そうか、海見てたら、もう帰りかって勘違いしてたよ!まだメインがあったね!」
ナガシマスパーランドかあ、ジェットコースターのイメージだなぁ。昔は死ぬほど好きだったけど……今は体に負担かかるからキツいかな……ゆうくんが乗るって言ったら無理しちゃおうかな……。
「ゆかは、ジェットコースター大丈夫だっけ?」
やっぱりそう来るよね……。
「ゆうくんは?」
「え、僕……、実は、苦手なんだよね。」
照れくさそうに笑うゆうくん。
ごめんね。言うわせちゃって、知ってはいたんだ。
去年は、私が引っ張って強がりを言うゆうくんを乗せて、一緒に楽しんだんだけど、それもできなくなっちゃったね。
「良かった、私も実は苦手なんだよね。一緒に落ち着いたの乗るとか買い物して廻ろうよ?」
「オッケー!」
彼の爽やかな笑顔。彼の笑顔は本当に私の心を惹き付けると言うか、なんと言うか、キュッーとつままれると言うか。
そんな時、もう行くぞー!っと言う声が聞こえて来た。
「さあ、行こうか」
「うん」
私は彼に惹かれる様に鳥羽展望台を後にした。
最初のコメントを投稿しよう!