30人が本棚に入れています
本棚に追加
大好きな彼
大学生のころ、私には大好きな人がいた。
彼は、一般的な言い方をすれば、オタクという人種だと思う。
ほかの人には根暗に見えたかもしれない。
でも、私にとっては太陽のような人だった。
彼は私に大切なことを教えてくれた。彼はきっと無意識なんだと思うけれど。
私は小さいころからお花が好きだった。
大学生の一人暮らしにしては広めのベランダで、私は何種類もお花を育てていた。
花屋さんでバイトもして、売れ残った切り花をもらってきて、花瓶にいれて玄関に飾っていた。
「今日も元気に行ってくるね。」
朝の水やりをしながら、私は今日もお花たちに話しかける。
最初のコメントを投稿しよう!