第5話  流星群

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それが顔を持ち上げて、白く美しい花を開いた。 その一輪をきっかけに、あちこちで『ポンッ』『ポンッ』と咲き始める。 呆然と眺めている間に、あっという間に一面が白い花で埋め尽くされた。 「うわぁ……キレイねぇ」 「今日が咲く日、だったのかな?」 それだけでは終わらなかった。 花からは淡く緑色に光る粒のようなものが、ゆっくりと浮かび始める。 いくつもの、いくつもの光り輝く粒。 それらがフワリと宙を漂い、僕らの顔を緑色に照らす。 そして吹く風に舞って、暗くなった空へと飛んでいく。 数え切れない程の光が夜空の色を変えた。 ーーまるで流星群みたいだ。 胸の中でそっと溢した。 「きれいだね、きもちよかったね。きょうはとっても、いい音だったよ」 少女は満足そうに笑っていた。
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