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「ごめんください。誰かいませんか?」
念のため入り口で声をかけてみた。
もちろん返事はない。
ドアは壊れかけいて、建物に寄りかかるように斜めっていた。
その隙間から中が見えそうだけど、暗すぎて確認ができない。
「すいません、ちょっと失礼しますよ……?」
僕は音を立てないように、静かに中へと入っていった。
穴の空いた壁から光が差し込んでいるけど、6畳分くらいある小屋を照らすには不十分だった。
暗がりに慣れない目のまま、中へと一歩踏み出した。
でもそれは失敗だった。
ーー地面が、ない?!
僕はポッカリと口を空けた大穴に転がり落ちてしまった。
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