第2話  森の中の少女

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そう思ってしまうほどの、濃厚なセッションだった。  ◆ 「すごいすごい、こんなの初めて!」 よほど嬉しいのか、女の子はその場でピョンピョン跳び跳ねた。 髪を振り乱しながら、心から楽しそうに。 「そんな事より、おうちはどこ? もう真っ暗だよ」 「おうち?」 「えーっと、パパやママはどこかな? 今ごろ心配してるよ」 「パパ、ママ……?」 ダメだ、埒があかない。 こんな森の中に一人で居るんだから、迷子なのかもしれない。 一緒に親御さんを探してあげなくちゃ。 「一人で怖かったよね。僕と一緒にパパやママを探しに行こうか」 僕は女の子と一緒になって森の出口を探した。 うっすらと道らしきものがあるから、暗がりでも外に出ることができそうだ。 それにしても長い道のりだなぁ。 こんな大きな森なんてあったかな? 10分くらい歩いただろうか。 もしかすると30分くらい歩いたかもしれない。 代わり映えしない道を歩いていると、時間の感覚がおかしくなってくる。 そんな不安を覚えていると、森を抜けた。 そこは住宅街で、少し離れたところに見慣れた駅が見える。 ようやく文明の灯りに包まれ、ホッと胸を撫で下ろした。 「随分深い森だったね。君はいっつもあそこで遊んでいるのかな?」 振り替えると女の子は居なかった。     
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