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これでようやくお役御免のお風呂の保温装置をoffにすると、パジャマに着替えダイニングへと向かう。
只野はテーブルに用意されている夕食を横目に、使い捨てマスクを手に取った。
「この繁忙期に風邪やインフルエンザで寝込むわけにはいかないからな。」
誰にともなく呟く只野はマスクを付けると寝室へと向かった。
只野一家は実父がこの世を去った後、実家で実母と同居しているのだ。
決して広いとは言えない一軒家。
只野たち家族は、客間を占拠して寝室としていた。
只野は、ギシギシと悲鳴をあげる体を静かに布団の中に滑り込ませる。
同室で寝ている妻と息子を起こさないように……。
そして、やっと眠りにつくことができるのだった。
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