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「オハヨウゴザイマス。」
気づけば始業前20分。
ライン監督を行っている派遣社員が出勤してきたのだ。
「おはようございます。」
只野は画面から視線をはずし、彼に向かい挨拶をかえす。
彼の名は、カトラット。
日系外国人で、この会社に転職して間もない只野の先輩に当たる。
茶髪に耳ピアス。
今時の若者だ。
しかし、見た目とは裏腹に仕事はまじめだ。
流石、何年もこの会社で働いているだけのことはある。
「オハヨウゴザイマス。」
アルベートさんだ。
彼はこの生産部では一番古いライン監督者だ。
転職して間もない只野の指導係でもある。
歳も只野より上で、いろいろ相談にも乗ってもらっている。
「おはようございます。
早速ですみませんがアルベートさん。
生産予定の変更です。」
只野は昨夜のFAXをアルベートに見せて説明を始めた。
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