花嫁は焔《ほのお》の護《まも》り姫

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「泣いてるのか……リト」  上から降って来た声に、リトは(かす)かに目を開けた。自分では気がつかなかったけれど、確かに涙で濡れたシーツが頬に冷たい。 「言っておくが、私はお前が憎くて虐めているわけじゃない。むしろ……」  リトの(まぶた)に優しいキスが落ち、浮かんだ涙をすくい取ってくれる。 「出来れば、私自身もこんな想いを知りたくなかった。いざという時、未練が残ってしまいそうで……」  独り言のような小さな呟きの意味が、リトには全くわからなかった。ましてや身体の甘い疼きに翻弄される今、思考はまったくおぼつかない。 「だから泣くな。……無茶はしない」  そう囁いた彼は、リトの色づいた胸の蕾に口づけた。 「きゃぁぁ……っ!」  柔らかな双丘を両手で寄せ、ツンと尖った蕾が温かい舌に(ねぶ)られる。やがて口に含まれ、その中で転がされて……。 「あ、ぁぁ……、んん……っ……! ユーリ……、ユーリ……!」 「ここも甘い……お前は全部が甘いな。溶かしてやるつもりが、こちらが溶かされそうだ……」  胸の始まりから舌を這わせ、膨らみの形をなぞってはまた頂上に辿り着く。きゅうぅと周囲の柔らかい所までが硬くなり、さらにぷっくりと蕾が膨らんでしまう。 (どうして……? だめなのに、もっと、触って欲しい……)
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