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こうして姿太朗から背中押されるかたちで花央ちゃんとの待ち合わせ場所へ向かった俺。18歳になったということで、ちょっとは大人になったつもりなのかイケメン面の下に男の下心を、ちょっぴりしのばせつつも・・・すると、そんな逸(はや)る気持ちが早くも伝わったのか!?それとも姿太朗が寄越してくれた、俺の名前入り勝負パンツ!の効力なのか!? 早速(さっそく)花央ちゃんから電話が掛かってきたんだ。
『あっ鷹人!朗報よ!パパとママが出掛けるっていうから、よかったらうち(に)来ない!?』
との連絡。俺はもちろん『えーほんと!? おうっ、行く、行く!!』と二つ返事で答えルートを急遽、変更し花央ちゃんの自宅へと向かった。
行ってみると花央ちゃん、これまで見たこともないようなフリル一つきの花柄のワンピース着て出迎えてくれて、もう見た瞬間から・・・
((わーかわゆいかも!!お、俺 もう堪(たま)んねーよっ!!))
って感じで心臓が幾つあっても足りねぇくらいバクバクどきどきとしてきて、いつまで、この爽やかイケメン面でいられるか分かんねーくらいフニャフニャでーれっ!となりそうだったんだ。幾らイケメンでも男は男!これもやっぱり男の性(さが)とでもいうのか!? 男子が可愛い女の子に目がないのは、いつの時代にも同じこと。それでも何とかイケメン面を保ちながらも通された部屋は流石(さすが)女の子の部屋というだけあって赤やピンク、レモンイエロー等の華やかで明るい彩りで統一され、プーンといい香りまでしてきた。これぞ男の部屋にはない女の子の部屋なんだ!って興味津々!
そして花央ちゃんが『ちょっと待ってて!』
と言い部屋を出ていった間も俺は感心したように辺りを見回し、どのタイミングで持ってきた、フルーツサンドを手渡そうかと妄想もまじえ甘やかな恋の夢に酔いしれていたんだ。
ーそうなんだ俺と花央ちゃんは、フルーツサンドをお互い食べさせ合いながら互いの顔や唇についた甘ーい生クリームを取ってあげながら・・・
『か、花央ちゃん、ダメだよーっ!ほら、唇にクリーム、こんなつけちゃって!?』
『うーんっ!鷹人だって、カニさんが口のまわりに泡ぶくぶくさせるみたいに顔中生クリームだらけじゃないのもーう!? 18なったっていうのに、まだまだこどもなんだから、そういうの何て言うか知ってる!? 甘ったれって言うのよ!!』
なんて二人いいムードになったところで
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