第2章俺の誕生日を命日に奴が死んだ奴らしく、あー何てこった!

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お互い目と目が合いキッスを…。雰囲気はもちろん、キスの味だって、ただでさえ口の中はクリームで甘ーくなってるだけに生涯忘れられない最高に甘いキッスなんてことにも…-と一人、本当に甘ーい妄想に耽(ふけ)っていると、『お待たせー!』と言って戻ってきた花央ちゃんに俺かハッとして・・・ 『あーっ、い、いやっ!』 と言う間もなく・・ 『鷹人、18歳おめでとう! これ開けてみて、私からの誕生日プレゼントなんだけど・・・』 とリボンつきの包み紙を手渡れ・・・ 『お、俺にいいの!? あ、ありがとう!!』 と言ったまではよかったんだけど中を開けてみて今日、二度目のビックリが、しかも驚愕の余り俺は凍りつきそうにもなったんだ。何と俺の顔入りプリントTシャツならぬ゛顔入りプリント・パンツ ゛がそこには入っていて思わずパンツを投げ出し俺は・・・ 『あ、あ、あ、ーーーーっ!な、な、何なんだよ、これはーーっ!!』 と叫んだんだ。しかし、そんなこと、まったくお構いなしに花央ちゃんもつかさず・・ 『ねーっ!驚くほど気に入ってくれたのね。早速穿いてみせてよー!』 と、しかしTシャツならまだしも、イケメンと言われてる俺の顔をパンツとして穿くなんて幾らなんでもイケメンとしてのプライドが許さず・・・ 『む、無理だよ!冗談にも、こ、こんなの穿ける訳がない!!』 と即答で断るも花央ちゃん・・・ 『な、何、今更カッコつけての!? 下心ありありで、ここにやって来てるんでしょう!? だったら、このくらい何でもないじゃない?』 とワンピース姿のかわゆい花央ちゃんが一転、俺の心を見透かしたかのような言葉で一喝してきたんだ。さらに・・・ 『だって鷹人、パンツの日に生まれてるんでしょう。 だったらパンツだって、イケメン面じゃなきゃ・・・と、そう思って私が気きかせ特注で用意したっていうのに私の見立てたじゃ気に入らないとでも言うの!!? だったら、いいわよ!!』 と言われ俺もパンツとして穿くのは自分を下げるような気がして、これにだけは男としても、イケメントしても絶対、死んでも同調は出来ないと『穿いてよ!!』『いや穿けない!!』の応戦を繰り返し結局・・・ 『もう、いい!!あんたなんて大嫌い! 出ていって。金輪際(こんりんざい)彼氏でも恋人でも何でもないんだからね!』 と無理矢理、家を追い出されてしまったんだ。
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