第3章この世のものとは思えないような超イケメン天使との遭遇!

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 あんなかたちで逝(い)ってしまった姿太朗。俺に断りもなく。お前は正義感に燃え(あんなかたちで死んでしまったことに)満足してるかもしれねーけど残されたもんの気持ち分かってるか!?お前ほど親不孝、兄弟不孝、友達不孝な奴もいねぇじゃねーか。しかも俺の誕生日にだぜ。俺の誕生日がお前の命日になるだなんて考えもしなかったぜ。こんなことして何か俺に恨みでも!? 俺に当てつけで、こんな真似したとでも・・・。今となっちゃお前の、そのへちゃむくれな顔が(逆に)忘れられねーんだよ。まさか俺に印象づけようって、そんな不細工な顔で生まれてきたとでもお前は言うのか!?おう、そうさ、その通り姿太朗、何日経ったってお前のことが忘れられねーんだよ。あんな味のある顔どうやって忘れろって言うのさ。今だから言うけどお前の、そのへちゃむくれな顔見て何度、俺の顔の半分でもいいから分けてやりてぇって思ったことか、そうすりゃお前にだって彼女の一人ぐれぇ出来んじゃねーかと。けど、そんなこともなく、こんな早く逝っちまうなんてよー!お前、今頃どこにいるんだ三途の川とやらはもう渡っちまったのか!? まだだったら戻って来いよ! あーだけど灰になっちまったんだもんな。戻ってくる体も場所もなーのか。おうっ、だったら俺の体に戻ってくりゃいいじゃねーか、そしたら俺と同じイケメンだろうが! そ、そうだよ!! いい考えだろう!?なっ、そうしろって・・・。なっ、なっ、なっ姿太朗ー!!そんなことが出来ればどれだけいいことか !! 結局、お前にもらった、この゛勝負パンツ ゛が唯一お前の形見みてーになっちまったな。お前がこんなもん寄越すからだぞ…。と俺は涙ながらに奴にもらった勝負パンツをギュッと握りしめながら。だけどまさか、これをお前と思い、これからの人生、生きていけとでも。そ、そんなの真っ平ご免だぜ!!それにしてもお前、俺のため一針一針刺繍糸で俺の名を!? そんなことするだなんて、お前もしかして俺のこと好きだったのか!? それで俺の操(みさお)を守ろうって一針一針パンツに心込めこの゛勝負パンツ ゛を縫い上げ俺に王手をかけたつもりだったのか?? つまり俺に彼女とエッチしてもらいたくなかったわけだ。だったら、ちゃんとそう言ってくれりゃよかったんだ。俺、お前とだった全然構わなかったって思う。お前が望むことしてやれたと思う。ハート・イケメンなお前に俺もゾッコンだったからな。
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