第3章この世のものとは思えないような超イケメン天使との遭遇!

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しかし、このことで、そいつを出現させるコツをつかんだ俺は意に反しながらも唯一、形見のように残った、あの勝負パンツを枕元に置き懐かしむように手に取り触れては語り掛けるように夜になると姿太朗のことを懸命に思うことにしたんだ。 『姿太朗!何でお前は俺の前からいなくなっちまったんだ。それでも親友か!? それで俺がどれだけ悲しく思ってるか分かってるのか!? 毎日お前のことしか考えられねーんだよ。俺は決めたぜ。生涯、お前のことしか誰のことも考えねーってな、いいだろう!!!だからお前もそうしろよ。俺が死んであの世でまた会うまで、どんないい奴が現れたって浮気すんじゃねーぞ!いいな姿太朗、姿太朗、姿太朗ーーーっ!』 と今となっては不埒(ふらち)にも心にもねーことを口走っては、いかにも姿太朗のことを思ってる振りをしてみせたんだ。これで、きっとあいつはやって来るに違いねーと俺は踏んで・・・。 すると案の定、そんなこととも知らず??ある晩のこと窓の外が、パッとあの時のように一瞬明るくなり、パタパタというあの羽音と共に、あいつが、またやって来たんだ。俺は寝た振りをし、いかにも姿太朗のことで枕を涙で濡らしているように目薬までつけ演出し、さらにうわ言で『姿太朗、姿太朗・・・』と呼んでる真似までし、すると何と、そいつは俺の寝ている側までやって来ると背を向け寝ていた俺の体を自分の方に向け顔を覗き込ませると指の腹で頬を伝う涙を、優しくそっと拭ってくれ、いとおしく俺のことを見詰めてくれている様子だったんだ。そして俺は今だ!と思い今度こそ、そいつをつかまえようと飛びかかろうとしたんだ。ところが前回同様、そいつの体から俺はすり抜けてしまい、どうしてもつかまえられなかったんだ。同時に、そいつもビックリしたようにパタパタと大きな翼を広げ慌てたように飛び去っていってしまったんだ。俺はがっかりし、その姿を見送るしかなく、益々、そいつのことが気になって仕方なくなったんだ。俺にとって、イケメンとして完成された、そいつの顔(ルックス)から鋼(はがね)のような肉体美に至るまで理想の姿だったし見た瞬間から、これぞ!イケメンの中のイケメン!イケメンの鑑(かがみ)俺が目指してたものは、これなんだ!と俺はどうしても、そいつの詳細について知りたかったんだ。だからとっ捕まえてでも接近したかったんだ。しかし残念なことに、またもや失敗、これで二度とあいつは
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